高槻T邸の竣工写真をホームページにUPしました。
詳しくはこちらをご覧ください→HP
久しぶりに西宮の酒蔵通りにあるレストラン、ウーバレ・ゴーデンに行ってきました。
このお店は私が独立して間もない10年前に設計・監理に携わらせてもらったお店。
もう長いこと足が遠のいていたのですが、行ってみると以前と全く変わらない時間が流れている。
内装も外装も驚くほどきれいで、健全に年を重ねたという感じ。
改修も補修も全くしていないという。
それでも10年の蓄積はしっかりとあって、植えたときにはひょろひょろだったオリーブの木は大きく生い茂り、木製の床は歩きこんで黒光りしている。外部の木製ルーバーには長い風雪に耐えた跡が刻み込まれている。
食事も相変わらずおいしい。
南あわじの農家から直接届けられる無農薬の野菜をふんだんに使った料理。
厨房に立つ面々も、お店がスタートしたときと変わらない顔ぶれだ。
正直、こんなにいいお店だったけなどと、改めて思う。
こんなお店づくりに携われたことは幸せなことだったのだと。
残念なことに、この5月25日をもってウーバレ・ゴーデンは閉店することになってしまったのだそうです。
閉店が決まってから、結婚式の日程を変えてまでこのお店で式をあげてくれる人がいたのだそうだ。
このお店を愛してくれる人たちがたくさんいただけに、とても残念。
あと一か月半ほど。
機会があれば、ぜひ行ってあげてください。
お店のホームページはこちら→ウーバレ・ゴーデンHP
私のHPの竣工写真はこちら→HP
2月8日に深大寺A邸現場打合せ。 東京は大雪になるとの予報。 大阪から当日出発すると現場にたどり着かないことも考えられましたので、前日の終電で東京に乗り込みました。 まあ、大雪といいながらもまた大したことなく普通に打合せができるだろう、などと高をくくっていたのですが、朝目覚めてびっくり。
なんだこの光景は。。。
監督さんや職人さんの車も現場にたどり着くこともできず、一度は打合せを中止に。
仕方なく実家でぼんやりしているうちに、沸々と現場に行きたい衝動に駆られ、お施主さんに電話(笑) するとお施主さんの方でも沸々と同じ欲求が湧き上がっていたところらしく、ダメでもともと、とにかくトライしてみましょうということに。
こんな天候では工務店さんも迷惑でしょうし、鍵の番号だけ聞いて現場に行こうと監督さんに電話すると、営業担当の方も含め同行するということに。 そりゃそうですよね、完全に巻き込んでしまいました、ごめんなさい。
三鷹駅で待ち合わせて、さてバスが動いているか。。。
さすがは小田急バス。運休するつもりなどさらさらないという感じで、しっかりチェーンを巻いてスタンバっておりました。 確かに深大寺あたりはバスが運休してしまったら、まったく市民の足が無くなってしまうところですからね。
現場につくと玄関土間スペースの階段が設置されていました。 当然、私もお施主さんもテンションが上がります。
昇り降りを繰り返すお施主さん。
右手のタラップは家具上部と吹き抜け上部の窓の開閉をするためのタラップ。
不便だと言われたらその通りですが、こんなところを昇り降りするのも結構楽しいもの。開閉操作も問題なくできました。
家具の配置やキッチン前の素材を確認したり、和室の畳の色決めなどをして、やはり来てよかったと充実した打合せができました。
そういえば、畳についても妙な関東地方色が。 関西で畳といえば、もちろん本畳を使いたいのですが、高いので紙を原材料とした畳を使うことにどうしてもなってしまいがちです。 ところが関東ではなぜか本畳の方が安い。 ただ、困ったことに本物なので色は一色。それはそうですよね。 床色を合わせる必要があったので、あえて「ニセモノ」を使うことにしました。 それにしてもこの逆転ローカルルール、不思議です。
打合せが終わってよく考えてみたら、結局打合せ予定時間の2時間前に集合して、打合せ開始予定時間に終わっているという。
監督さん、営業さんも寒い中快く対応していただいて助かりました。
あまりにも寒いので、お施主さんと近くのお蕎麦屋さんへ。 深大寺まで歩いて本格的な深大寺そばを食べましょうかなどと行きには言っていたのですが、当然そんな選択肢は口に出す前にお互い却下して、目の前のお蕎麦屋さんへ。 もりそばを食べたいと言いつつ、寒いので二人とも鴨南蛮を食べることに。
と、言いながらも冷たい生ビールを飲むというこの矛盾(笑) お施主さんにご馳走になってしまいました。 ありがとうございます。
そして、ヘビースモーカーの二人は禁煙の店に我慢できず、猛吹雪の中ガタガタと震えながら一服。
なんともハードな一日でしたが、そのおかげもあって、思い出に残る一日となりました。
年が明けて最初の現場打合せ。 工事の方はすこぶる順調。 外壁のラスモルタルがこれから施工されていきます。 関西と関東と両方で仕事をしていると、思わぬところで地方色が出たりします。 関西では外壁はサイディングの方が圧倒的に安いのですが、なぜか関東ではラスモルタルの方が安い。左官作業を必要とするラスモルタルの方が当然手間がかかるはずなのですが、どういうわけかラスモルタルの方が安い。手間のかかる作業の方が高いという関西の方が理に適っている感じもするので、関東の方に妙なローカルルールが残っているようで不思議な感じです。 ともあれ、ラスモルタルにしたくてもできなかった立場からするとうれしい限りです。
この壁にガルバリウムの波板がランダムに施工されていきます。 施工前の打合せ
が今から楽しみです。
玄関土間スペースの作業台に恐る恐る乗るお施主さん。 この作業台が取り払われて階段が設置されると、大きなスケール感が実感できることと思います。
子供さんたちも施工中(笑)
そういえば自分の実家を新築したとき、私もこれくらいの年齢でした。 同じようなことをしていた覚えがあります。
GALLERIA TAKATSU PROJECTの竣工写真をホームページにUPしました。
HPはこちらです→GALLERIA TAKATSU PROJECT
12月7日は深大寺A邸の上棟式でした。
今年の3月にお施主さんにお会いして、ようやくここまで辿り着きました。
式の前にお施主さんと一緒に屋根に上って景色を確かめました。
この方向に富士山が望まれ、夏には花火が上がるとのこと。
急遽、富士見台を作ることに(笑)
お施主さんのうれしそうな、興奮した姿を見ていると、自然とどうにかして実現してあげたいという気持ちになります。
反対方向の景色もまた抜群。
家並みの向こう側に見えている森は、神代植物公園の深い木立。
本当に環境の良いところです。
思っていたよりも家が大きいとお施主さん。
ものすごく丹念に図面を見てくれているお施主さんですが、それでも実際に立ちあがってくると大きく感じるようです。
そういえば、若いころ初めて設計した建物があまりに大きく感じられて自分自身驚いたことを思い出しました。
現場が進んで壁が立ってくると、急に小さくなったように感じます。その壁や天井が仕上がると、これまた急に大きくなったように感じるのです。
人の感じるスケール感というのは本当に微妙なものです。
式が終わって、施主さん心づくしの食事をいただきながら、直会(なおらい)。工務店さんや職人さんたちと一緒に、お施主さんを交えて楽しく盛り上がりました。
最近は直会といっても、簡単にお弁当を渡しておしまいということも多いのですが、職人さんひとりひとりとじっくり話してくださり、多いに盛りあがりました。お施主さんの期待、職人さんたちを大事にしているという気持ちが充分に伝わったらしく、終わってから職人さんたち皆口ぐちに、がんばらないといかんな、いいもの建てようなと話し合っている声が聞こえてきました。
設計や、工務店だけでなく、実際に手を動かす職人さんたちとこんな良い関係ができてこそ、良い建物ができるのだとつくづく思います。
あっという間に時間がたち、終わったころには真っ暗(笑)
この面の外壁には、大きな面の板金仕上が施されます。
ここを施工する板金屋さんもとても仕事に誇りを持った人で、一体どんな良い仕事をしてくれるだろうかと、今からとても楽しみになります。
その板金屋さんと工務店さんと、式が終わってから飲み。
結局夜中の一時過ぎまで(笑)
板金屋さんの職人さんとしてのプライドだけでなく、業界を取り巻く環境を広い視野でとらえて、今から若い職人さんを鍛え始めている話など、その意識の高さに、こちらも負けてはいられないぞと思いを新たにした夜でした。
今回は玄関まわりを紹介します。
玄関の左手にはちょっとしたバーベキュースペース。
左手の細長い窓は、書斎の窓で、仕事をしながらこの庭の様子がうかがえます。
実際、ここでお施主さんとゆっくりくつろぎながら話をしていると、とても気持ちの良い場所でした。
玄関に一歩入ると、こんな感じです。
正面のガラスの向こうには大阪まで続く景色が拡がります。
坪庭には少し大粒の石をひき、楓を一本植えています。
もうそろそろ紅葉し始める頃でしょうか。
左側は収納ですが、実はこの視線の先に学校の体育館があり、あまり見せたくない景色をカットする役割をしています。
坪庭から見返す夕景です。
右手の灯りは和室の地窓。
和室からも坪庭を楽しめるようにしています。
宝塚F邸の竣工写真が出来上がりました。
結構な枚数がありますので、少しずつ解説を入れてUPしていきたいと思います。
今回写真を撮っていただいたのは、建築写真家の平井美行さん。
今までも何作か撮ってもらっていますが、平井さんの力強い構図が好きで、今回はいろいろと条件が難しかったのですが、無理言ってお願いしました。
彼のホームページは下記です。
http://kenchiku-shashin.com/index.html
アプローチから玄関の方向を見ています。左手の大きな扉が駐車場、車庫棟、正面が母屋です。
駐車場の扉部分は倉庫で、開口の部分が駐車場になっています。
車が納まった姿はこんな感じ。
実は駐車場も在来木造で作られているので、構造的な制限があります。
鉄骨で普通は作るところですが、やはりコストのことは配慮しなければなりません。扉の後側に小さな壁が隠れていて、それによって構造的な壁量を確保しているのです。